みなさん現場では作業員の手伝いをしていますか?
この記事では、作業員を手伝って一緒に身体を動かすメリットをご紹介します。
- コミュニケーションが取れる
- 物の重さが分かる
- 作業のたいへんさが分かる
- 作業のコツが分かる
- 作業の危険さが分かる
これらのメリットは後々あなたが施工計画や作業指示を的確に行なっていく上で重要な経験となります。
現場監督なんだから指示するだけで、あとは見てればいいんじゃないの?忙しいからそんなことやってる暇はないよ。と思う人もいるとは思いますが、
時間の許す限り現場に出て、作業を体験してみると良いと思います。
もちろん資格が必要な作業はできませんし、作業の邪魔になっては迷惑になりますので、できる範囲で作業の支障にならないようにやってみてください。
コミュニケーションが取れる
一緒に作業のチームに入ると会話が必然と生まれますので、作業員とコミュニケーションが取れます。
資材を渡してあげる時に声を掛け合ったり、これはどこに持っていけばいいんですか。など
コミュニケーション無しには作業はできません。
いつもは作業を見ているだけでは生まれなかった会話が発生します。
普段無口な人とも話すきっかけができたり、普段話す人でもこんな人なんだなと分かったりもします。
番線の締め方、ラチェットの使い方、電動工具だったりの簡単な道具の使い方も教えてもらえるかもしれません。
その流れで身体を動かした後の一服にも混ざれます。
特に汗を流した後のタバコは美味しいですよね。
物の重さがわかる
建設現場の資材や道具というのはほぼ鉄でできているので、見た目よりもめちゃくちゃ重いです。
それは実際に持ってみないと分かりません。30t吊りのシャックルなど、あんな小さいのにばか重いです。
水中ポンプひとつでもだいぶ重いです。大きいものだと人の手じゃ持てないものもあります。
エアブレーカーも作業員はみんな持って軽々作業してますが、非常に重いです。
それは実際に持ってみないと分かりません。これは人力では厳しいからクレーンでないとダメだとか、作業中にこういう姿勢になるから2人で作業しないと危ないな。ということがわかります。
それは自分が作業指示するときにその指示が理に適っているかどうかの判断基準になります。
上の隅の方のコンクリートをエアブレーカーではつれなんて言ったってできないわけです。自重と人の力で押し込んで、コンクリートをはつるエアブレーカーを上向きに使えなんて指示は見当違いです。
あなたが何も知らない状態でああしてくれこうしてくれと言った場合、作業員との意識にあまりにもギャップがあると、作業員はこの現場監督は現場のことを全く分かっていない。と思います。時には反発されることもあるでしょう。
作業のたいへんさがわかる
一緒に身体を動かすと作業のたいへんさも分かります。
見ていても大変そうだなと思うこともありますが、実際に身体を動かすともっと大変さが分かります。思っている以上に身体が動かないことに気づくでしょう。
あれをあっちに持って行って、これはそこにおいてという指示をしたとき。でもそれのミスに気づいて、移動を終わらせた後にやっぱりあっちに置いて。だとか元の場所に戻しておいて。などといったやり直しを指示するようなことは、作業員に倍の苦労をさせることになります。
作業のたいへんさが分かればやり直しが発生しないよう、無駄が生じないような指示を心がけるようになります。
作業のコツが分かる
一緒に作業をしている作業員を見ると、ここをこのようにしているのか。一旦こうするのか。といった作業のノウハウが分かります。
現場を束ねる職長さんの指示も聞こえてくるでしょう。先にこっちから手をつけろなどといったものです。
見ていればなぜここから作業を始めさせたのかの理由も分かり、効率的に作業するにはどのようにすれば良いかが分かります。もし不明な点があれば、休憩の時に職長さんに聞いてみるのも良いでしょう。コミュニケーションのきっかけになります。
これらの経験や知識は、あなたが施工計画や作業計画を立てる際に
あの時あの手順でやっていたな。ここから進めると効率的だということを思い出せば、現場に即した計画を立てられるようになります。
自分で作業員目線でやっていると、作業員が現場監督にどうして欲しいかを知るきっかけにもなります。
ここに位置が出ていると作業がやりやすくなるな。こういう位置に高さが出ていると便利だな。などの自分が段取りするときに、作業する人のことを考えてあげられるようになります。
これは結構大事だと思っていて、独りよがりで段取りしてあげても作業する人にとっては全く見当違いだったりすることがあります。
それは自分の段取りした手間も時間もムダになりますし、作業員もまた段取りが終わるのを待たなければなりませんから非効率です。
作業がうまくいかなくて進みが悪い時に、ここをこうしてみたらなどの提案も慣れてくればできるようになります。
口だけで上っ面のことを話すよりも、自分のやった経験などに基づく指示や提案ができると、作業員もその方法でやってみるか。などすんなりと受け入れてもらいやすくなります。
作業の危険さがわかる
下から眺めていたり、上から覗いていたりしていては作業の危険さは分かりません。
同じ目線に立ってみると、作業員がどう感じながら作業しているかが分かります。
上から資材が降りてくる時も、資材がバラけて落ちてくるんじゃないか、
高所では実際に立ってみる危険さが分かります。
足場からちょっと身体を乗り出せば届くなどのように、その人の感じる危険を無視して作業を指示してはいけません。
そこはちょっと危ないんじゃないかな。こうすると危ないよな。という感覚があると、朝礼やKYなどの場で的確な安全指示を話せるようになります。
まとめ
実際に現場に立ってみて、作業のたいへんさ、モノの重さ、実際にやっている順序、など作業している人の目線に立つというのは
指示を出す側の人間としては非常に重要になります。
あなたも上司とかにああやれこうやれ言われて、俺のたいへんさを知らないくせに偉そうに言いやがって。と思ったことありますよね。
それと同じです。指示を出す相手のことをよく分かってあげなければいけません。
では。
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