施工管理なら皆さんお持ちの「野帳」の話です。
基本的な緑のハードカバーのものや、防水タイプのものなど販売されていますね。
最近はその使いやすさから、現場仕事でない人も手帳・メモ帳代わりに使っているそうです。
今回はちょっとした野帳のこだわりを書きたいと思います。
野帳の種類。それぞれのメリットデメリット
基本的にはハードカバータイプと防水タイプの2種類が販売されています。
ハードカバータイプ(緑色のやつ)

右側のやつですね。野帳といえばコレ。という方が大半だと思います。
自分も学生の頃、大学生協に売っていたのでこれを使っていました。
僕の考えるメリットデメリットです
・使い込むとカバーがちょっとハゲてきて渋くなってカッコイイ
・ハードカバーなので立ちながら記入しやすい
・安い。200円くらい。ページ枚数は40枚です。
・ペンを挟むとハードカバーゆえにかさばる

・水に弱い(野帳の敵である水は、現場には雨以外にも、壁面から滲んだ水が落ちてきたりします)
ペンを挟めない点
現場だとすぐ野帳を取り出してメモ!ってことがありますので、最新ページのところにペンを挟んでおきたいのですが、ハードカバーでこれをやると胸ポケットがパンパンになります。
最近ですが、野帳用のカバーやペンホルダーも発売されていますので、またの機会に紹介しようと思います。
水に弱い点
アイテムを揃えても紙は紙なので、書き込んでいるときにページに水がポトリと来ると、ウワーってイライラします。
なので、僕は次に紹介する防水タイプのものを使用していました。
防水タイプ(茶色のカバーのやつ)
・水に強い。中の紙は特殊加工してある合成紙なので、濡れてもふやけたり破けたりしない。
・中の紙の書きやすさが良い。スルスルぬるぬる書けます。それなりの硬さがあるので、外での記入は不自由なく書き込めます。
・ペンが挟める
・カバーつきなので、表紙の裏部分に名刺とかメモを挟んでおける
・使い込んでも渋くならない。
・少し高価。近所の文房具屋さんで500円くらい。ページ枚数も24枚と少ない。
水に強い点
外で使う方には絶対こちらをお勧めします。ページが濡れて書けなくなるということがありませんので、とても使い勝手が良いと思います。
とても書きやすい
初めて使った時に、書きやすさに感動しました。シャーペンでもボールペンでもスラスラ書けます。
濡れた部分にボールペンを走らせると、ボールペン側のボールが回らずインクが出ないことがあるので、そこはシャーペンや赤鉛筆などを使用すると良いです。
ただし、防水ですので、水性ボールペンはインクが乗らないので注意してください。
カバーが便利
もうひとつ使いやすいのが、カバーですね。
表紙の裏側に名刺を入れて持ち歩けるのはすごく良いです。
名刺入れなんて現場にわざわざ持っていって、落として泥がついたり、急な雨で皮が濡れたり、そもそも少ないポケットのキャパを名刺入れに占領されたく無いですね。
現場で業者と会って名刺交換する場合でも5枚も持ち歩けば充分ですから、野帳に名刺を入れておきます。
あとは飲み物買いたい時に備えて、千円札一枚挟んでおいたりしますね。
でも、カッコよさは緑のハードカバーには及ばないですね。
野帳の書き方
現場の自分の日記として

これはトンネル現場の時の野帳です。
若い時は覚えることが多いです。
見開き1ページを1日分として使っていましたので、1ヶ月に1冊野帳を消費していました。
左のページはメモなどとして使い、右のページは各作業にどのくらい時間がかかったかなどを時刻で記入しています。
サイクルタイムを測ったり、自分のバックデータとしてどの作業にどの程度の時間を要するかを記録しておくことは無駄にならないと思います。
1枚目のページにはすぐ確認したいことを

表紙の裏はすぐ開けますので、規格値や設計値、基準点の高さなどを書いていました。
ページの途中に書いてしまうと、ページを探さないといけません。どこに書いてあったか探す時間がもったいないので、表紙の裏も1枚目のページを使いました。
表紙の裏、写真でいう左側のページは、名刺だったりお札だったりを挟んでいました。
ちょっとした使い方
レーザーを見つける

現場でレーザータイプの墨出し機を使っているところもあると思います。
トータルステーションで測るまでも無いような水平、直角を出すときに非常に便利な道具なのですが
周りが明るかったり、距離が遠くなるとレーザーが薄くて見つけにくいことがあると思います。
特に鋼材に印をしたい時、鋼材は錆びてますので余計に見にくいです。
その時に野帳の白紙のページを開いて、レーザーがありそうなところを探ってみてください。
白は光を反射しますので、薄くなったレーザーの光を目立たせてくれて、見つけやすくなります。ぜひやってみてください。防水タイプの方が表面がツルツルしてますので、通常の野帳より見つけやすいです。
暗いところの測量に
夜間の測量や、屋根があるところ、トンネルの中など、暗い中でやる測量は、器械をのぞく人にとっては、非常にポイントが見つけにくく、スタジアヘア(十字線)を合わせにくいです。
それが測量のミスにつながります。
その時に手元の人が、印をしたポイントやミラーポールの背面に、器械に向けて野帳の白紙ページを開いてあげると、器械の人がスタジアヘア(十字線)合わせやすくなります。
暗い中に白いものがあると、十字線が見つけやすくなり、明るく見えますのでポイントも見やすくなります。
以上、ちょっとした使い方でした。
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