こんにちは。
「光波の据え付け遅いなあ」「なかなかうまく据えられなくて測量苦手」
という方に対して、光波の据え方のコツを説明します。
実際現場だと作業の切れ目で測量することも出てくるので、あまり時間がかかるようだと作業員を長時間待たせてしまって、作業を一旦中断せざるを得なくなります。
測量に1時間かかってしまったら、実作業は7時間しかできません。その分1日の進捗が遅れてしまうということです。
この方法を知れば、どんな条件が悪い場所でも据えるのに5分あればお釣りが来ます。
初心者にやって欲しくない据え方
三脚の1本を固定して、求心望遠鏡を覗きながら、残り2本の脚を左右の手で持って位置を調整する方法。
これは本当にやめてほしいと思います。どこで覚えたのか知りませんが、このやり方をやっている人が多いです。10年目15年目の人でもこんなやり方してるのを見ました。ぼくの身の回りの人だけしょうか。はたまたうちの会社だけの流行りだったのでしょうか。
なんでやめてほしいかを以下の図で説明します。絵が下手なので二次元で描きますね。

脚を2本持ったまま、求心望遠鏡を覗くと、水平になっていないため実際の器械の位置と、見えている位置にずれが生じます。
このため、器械の位置が上手く調整できず、時間がかかります。
ぶっちゃけ慣れてくるとこの方法でもできます。実際ベテランの人もやってましたし。あと、別の記事でも解説しますが、ある調整方法を用いるとこのやり方でも早くなる方法があります。以下の記事を参考にしてください。
初心者にやってほしい正しい基本的な据え方
① 三脚の天板が据えたい鋲・釘の真上に来るように三脚を置きます。天板はある程度水平になるようにします。
② ここで三脚を踏み込んで位置を確定させます。もう三脚の位置は動かしません。もう抜かないでください。踏み込んだことで天板が斜めになるようなら、沈んだ脚を伸ばして天板を水平に戻してください。
③ 器械を取り出して、三脚に乗せてネジを閉めたらすぐ、整準ネジを使って円形気泡管を見ながら水平をとってください。まずは器械の水平です。
④ 水平を確認してから、求心望遠鏡を覗いて器械の位置を調整します。調整の仕方は三脚の伸縮を利用します。すでに鋲と近いようであれば、天板の上で器械をスライドさせて合わせてください。どれだけ伸ばすかは、ここは勘になります。だいたいこのくらい伸ばせばいいかな。という感じで。慣れてください。

⑤ 三脚の伸縮で器械の位置を調整した場合、器械の水平がズレますので、もう一度円形気泡管のを見て、整準ネジで器械を水平にさせます。
⑥ ④と⑤を繰り返して、器械が水平の状態で鋲の真上に来ていればOKです。
⑦ 器械の電源を入れて、電子気泡管で水平の最終調整と求心望遠鏡での位置調整を繰り返します。xyともに10秒以内なら据え付け完了です。
ポイントはただ一つです。
器械を水平にしてから、求心望遠鏡を覗くようにしてださい。
どうですか?理にかなってますよね?
器械の実際の位置と、鋲の正しい位置関係を把握するようにしましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
本来なら写真を添えてあげると分かりやすくなるのですが、いかんせん退職してしまい身近に光波がないので下手なイラストになりました。
自分が1年目の頃、土工事の現場で三脚を踏み込むたびに土に沈んでいってしまい、全く釘と器械を合わせることができず、先輩を30分以上待たせてしまったことがあります。作業終了後の測量だったので、先輩は練習も兼ねてということで、ずっと待っていてくれましたが
作業員さんに位置確認してほしいなどの要望が入って、作業と並行して測量をやる場合だとそうはいきませんよね。待たせてしまって申し訳ないし作業員さんのプレッシャーもハンパ無いです。
もしよければ参考にしてください。
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