現場転職・就職

現場が最優先。現場監督の休みが少ない理由。連休中も気が抜けない。

現場

建設業は休めない」ということはどこの媒体を見ても言われていることですので

ゼネコンに入社したい、施工管理になろうとしている

という人は、休みが少ないことを承知の上で入社を決めてください。

現場監督と現場作業員とでは休みが少ないのは同じでも、それぞれ起因する理由は異なります。

そこで今回は現場監督はなんで休みが少ないのか。に焦点を当てて説明していきたいと思います。

休みが少ない、休めない理由は

現場が最優先

だからです。

現場が最優先であるがために、現場監督の休みがどんどん減っていきます。私が7年間のゼネコン生活で経験したことをもとに解説していきます。

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土日に働く理由

一番出勤が多いのが土曜日だと思います。祝日はありません。知りません。

では休日出勤する理由を説明していきます。

読めないことが多い現場

工事というのは読めないことが多いです。

台風や雪、大雨などの天候不順やちょっとした機械のトラブル、工事は自然相手なところもあるので湧水が出た、地中に支障物が見つかったなど、ちょっとしたことで工事は遅れてしまいます

今も技術ではどれだけやっても1日の施工量が決まってしまっている工種もあります。1日にそれ以上進まないよ。という工種です。

そういう工事は早く終わるということは無く、少しのトラブルで遅れてしまう要素しかありません。

今が順調でも後々の工種で思うように進まなくなるかもしれません。

進められるうちに進めて余裕を確保しておきたい

という考えてしまうのが現場を任されている人の性です。

後で工期がカツカツになったら嫌ですからね。

現場が妙に慌ただしくなると事故が起こったり、いらぬトラブルが発生したりします。

なので工期に迫られているわけではないですが、後のことを考えてなるべく余裕を持っておきたいのです。こういう場合は日曜日は休みという場合が多いですね。

現場を最優先に進めるために、土曜日を稼働させようと考えます。

単純に作業日数を確保したい

工期に追われている現場がこうなります。

発注者はお客さまですから、工期という約束を守らないといけません。

なので、工期内に終わらせるために土曜日を稼働させます。日曜も稼働させる場合も出てきます。

例え工期に間に合わないのが明確であったとしても、

休み返上で作業してなるべく早く工事を終わらせる姿勢を見せる

のは当然ですね。

「土日も頑張ったけど工期内に終わりませんでした。」というならばまだ発注者も納得してくれるかもしれません。

なので土曜日あるいは日曜日も働きます。施主と自分の会社の信頼のために現場最優先で稼働させます。

急に土曜が出勤になる

平日に何かトラブルが発生した時、そのトラブルで日程がずれてしまった時

その穴埋めとして土日を稼働させることがあります。

これはかなり凹みますね。

元々休みで予定を立てていたのに、その予定がパーになります。

現場で働く作業員は何班かに分かれ同時に働いていて、それぞれ別の仕事をしています。

ある1班だけがトラブってしまい、別の班は予定通りでも

その1班のために土曜日を稼働させて、工程を取り返すということがあります。

もちろん現場監督も出勤します。

その1班のために別の班が手待ちになってしまう状況が多々あります。

例え1班でも遅れた分は取り返します。現場が最優先だからです。

職人が働きたがる

現場で働く作業員・職人というのは日給です。1日働いて1日分の給料をもらっています。

土曜日を休むということは、土曜日休んだ分だけ作業員の給料が下がってしまうということです。

そのため中には土曜日も働かせてほしいという施工業者もいます。私がいたところは日曜日もやらせてほしいと願い出る業者もいました

最近は働き方改革でそのような給与体系も改善しようとしているようですが、日給というのは一番分かりやすく「ザ☆基本の給与体系」ですからなくなることは無いでしょう。

そもそも作業員の中には、頭数を揃えるために今日だけこの現場にきました。みたいな人や、そういう土木作業員の人数揃えみたいな会社も中にはあり、

常に毎日恒常的に仕事があるわけでは無いですから、やはり月給で働くというのは厳しいでしょう。

なんとなく土曜稼働(思考停止)

そもそも土曜日稼働が慣習になってしまっていて、急を要する作業でなかったり、別にわざわざ土曜日にやる必要もなさそうな作業をやっていたりします。脳死状態、思考停止で土曜出勤です。

そういう場合に限って1日分の作業量が無く、ダラダラやっても3時くらいには作業員が帰れる。というようなこともあります。これは本当に休日出勤のムダです。

職員どうしで「これ土曜日やる必要なくね?」「休ませてほしいんだけど」みたいな話をしていたりしました。

平日にうまくやれれば、工程的には土曜日をやらなくても大丈夫だったんじゃないか。と感じることは多々あります。何かあっても「土曜日やればいいし」といったある種の甘えのような感情があるのは確かですね。

こういうことではずっと建設業の週休2日制は夢のまた夢です。

土曜日の雰囲気は緩い雰囲気は好き

別に急いでいるわけでは無いですが、上述のように余裕を作りたかったり、作業員のために土曜日を稼働にしていたりする状況があります。

そうすると特に急いでいるわけでもないので

わざわざ土曜日に出てきて働いているんだからのんびりやろうぜ

みたいな雰囲気があったりします。

しかも半ドン的な班もあるので、そういう土曜日の雰囲気は好きでした。

作業が無い日はゆっくりできる

現場監督は現場を見るだけが仕事ではありません。

図面を書いたり、次の施工の計画を立てたり事務所でこなす仕事もあります。

事務所でやる作業というのはじっくり頭を使うので誰にも邪魔されず1人で集中したいものです。ですが、現場作業があるとそうはいきません。

途中で電話がなって現場に呼び出されたり、上司にあれやれこれやれ言われたり、現場から戻ってきて息が落ち着くまで集中モードに入らなかったり

なので、あえて現場が動いていない土曜日や日曜日に事務所に来て、やりたかった内業をこなします

静かな事務所は自分のペースで仕事ができ、とても集中できます。

実際にそういう人はたくさん見てきました。

長期休暇が短くなる理由

これは年末年始やGW、お盆の話になります。

○○日〜○○日まで長期休暇です。現場は作業しません。という場合でも現場監督は連休全てを休めるとは限りません。

普段休めないのに、さらに連休も短くなります。

連休前の現場確認

連休に入る前に現場の点検を行わなければなりません。電気関係、現場のゲート封鎖、資材の養生などの確認をします。

これらは作業員が帰った後に見回って確認するものです。

従って、現場の連休と現場監督の連休は必ずしも一致しません連休に入るタイミングは基本的にはワンテンポ遅くなります

作業が早く終われば良いですが作業終了が遅くなってしまうと、現場の仕舞い確認のためだけに翌日に出勤ということもあります。

連休に連休できない

連休中に何か天候的なトラブルが発生すると、現場の点検に行かされることがあります。

夏場でしたら台風や大雨ですね。

雨で現場が水没していないか、ポンプが正常に起動しているかなどを確認しにいきます。

風で飛びそうなものはしっかり飛ばないように養生していますが、台風ではどうなっているか分かりません。誰も見ていない状況では絶対に大丈夫と確信を持って言えませんよね。なので現場監督自身の目で確認しに行かなければいけません。

飛ばされてはいないけど、結構危ない状況にあった。確認せずにいて、また強風が吹いたらどこかに飛んで行っていたかもしれない。みたいな状況はよくあります。

我々は資材を少しくらい飛ばされても、別になんともありません。また買えばいいんです。

しかし、街中に飛んで行ってしまうと第三者に被害が出てしまう公衆災害につながります。そこだけが心配なんです。

なので絶対に大丈夫」と確信を持って言えるように確認しに行きます

そうなった場合、連休が連休ではなくなります。

連休明け初日の段取り

先ほどと似たような状況ですが、

連休中に何かが起こると、連休明けの作業内容が変わりますことがあります

連休中に雨や雪、地震などが発生すると、連休明け初日の作業は、連休に入る前に予定していた作業と違うことをやらなければならないことがあります。

つまり、作業が変わる段取りをしないといけません。現場監督の仕事は作業の段取りをすることですから。

例えば、大雪が降ったら除雪しないと作業はできません。日本海側の雪国でなければ、おそらく除雪は連休明けの作業予定には組まれていません。

除雪で作業ができないということは、その分工程がずれますから資材搬入なども商社やメーカーに電話やメールなりしてずらしてもらわないといけません。除雪に必要な機械も連休中に手配する必要も出てきます。

水中ポンプが止まってしまい現場が水没したとか、雨で法肩が崩れてしまったりしたら、その復旧の段取りをしないといけないですよね。

連休明けに予定していた作業員には復旧作業に必要な重機オペレーターがいないかもしれません。人員の手配も前日にやっておかなければ誰もきてくれません。人員の段取りをするのは現場監督の仕事です。

従って基本的に現場監督の連休明けは、現場が始まるよりも前になります。ワンテンポ早くなります。

確認のために人よりも遅く休みに入り、段取りのために人よりも早く休みが終わる。

これが現場監督です。

連休中に何事もなくても連休ボケを治すのも兼ねて連休最終日は事務所に行き、初日の作業内容の確認や、軽く現場を覗いて仕事モードに切り替えるようにしていました

これこそが現場最優先の最たるところですね。現場が大好きじゃないとやっていけない仕事です。

まとめ

現場監督は残業が多いだとか、休みが少ないと言われておりますが

今回は休みが少ない理由について紹介しました。

根底にあるのは「現場が最優先」であるということです。

これからゼネコンや施工管理になる人はこういうことがあるということを頭に入れて、承知の上で入社してください。

そんなこと知らずにゼネコンに入り後悔するようなことがないようにしてください。

では。

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