初めて現場に配属されたころは、人によって言うことが違って安全管理でも困惑しますよね。
職員の人数の多い現場によくありがちなのですが、
- A先輩はこのやり方でやらせていたので真似して
- B上司が現場に来た時には何も指摘せず
- C所長が現場巡回してきたときに怒られる
みたいなことありますよね。人によって判断基準が違いすぎること。
誰のいうことを信じればいいの?状態です。
初めは法令や規則などもわからないので困惑することが多いと思いますが、まずは自分で関連する法令規則を調べて覚えておくと良いでしょう。
(結論)自分で根拠となる法令を理解していればそれで良い
法令ではどうなっているか。を理解していればそれで大丈夫です。
それでも自分で軸となる考え方を持っていれば、上司や所長などに指摘された場合でもこういう規則があるのでこういうふうにしました。と自分で意見を言うことができます。
一番やってはいけないのは、
本質となる法令を知らずに作業員の好きなように現場を進める
ことです。これではあなたが現場にいる意味がありません。そして上司や所長にお前は管理ができていない。と叱られます。
これは作業員が「この現場監督は何も指摘してこないな」と舐めてかかってくるので、そうなると現場は好き放題やられてしまいます。一旦こうなってしまうと言うことを聞かせることが難しくなってきますので、最初から厳しく対応しておいた方が良いです。
何か災害があった場合には、法令違反などの元請の管理責任も問われます。あなたが現場にいれば法令違反を黙認していたとして処罰の対象になる可能性もあります。
そのほかは慣れるしかありません。
- こういうことをいう人もいるんだな
- この所長はこういう指摘する傾向があるな
など、徐々に掴んでいってください。
自分も7年目でも上司に指摘されたこともあり、今までそんなこと言われたこともないけどな。と思うようなこともありました。
現場を縛る法令類
建設業界は規制が多い
建設業を縛る法律がたくさんあります。
- 建設業法
- 労働安全衛生法
- 労働安全衛生規則
施工管理の人もこの法令に則って現場の安全管理をしなくてはいけません。
これらの法律というのは厄介で、無罪か有罪やで争うように弁護士の人でも法律の解釈の仕方って変わります。
それと同じように、法律の専門家ではない現場監督が安衛法を現場に適用させるんですから、人によって解釈やどこまで適用させるかというのは違ってきて当然です。
会社独自の謎ルール
法律で縛られている上に、さらに独自の会社ルールや現場ルールが設けられています。
これらは会社の独自性が出ますし、今までどのような災害を起こしてきたかによっても異なります。
現場で事故が発生するたびに、「再発防止」という名目でさまざまなルールや決まり事を設定するようになりますので
今後こういった独自ルールは増えていくことはありますが、減ることはないでしょう。
災害や事故が起こって、出来もしない面倒なルールを作る羽目になってしまったため、中にはなんでこんな面倒なルール作ったんだよ。と言うようなこともあります。
これも現場にいる以上ルールに基づいて運営していくしかありませんので、同じ現場にいる人は皆同じルールを課せられているのでそこは平等です。みんな我慢しています。
人によって判断基準が違う
先ほどの法令の解釈によって判断基準が違ってくると言う話をしました。
例えば一時的に端部に開口部ができてしまう場合
- 親綱を張らせて且つ安全帯を使用させる
- 手すりと幅木を設置して安全帯は使用させない
この2パターンあると思いますが、
この一時的の解釈の仕方によって、人の判断基準が違ってきます。
親綱を張って開口部であることを明示してあるので、その開口部に近づく際は安全帯をさせていれば大丈夫。という人と
墜落の危険があるんだから手すり中さん幅木まで設置しなさい。という人
頻繁に盛替えが発生するなら親綱でしょうし、しばらく開口部がそのままであれば単管手すりが必要でしょう。
手すり中さん幅木を設置するのであればその材料も必要ですし、その分の歩掛りも考慮しないといけません。
安全を最優先するなら「手すり中さん幅木」を設置するのが間違いないと思いますが、工程(お金)を優先するなら親綱で良いでしょう。
ここら辺はお金と責任を負っている所長の判断というのが大きくなってくるところだと思います。
まとめ
施工管理の使命として「安く早く安全に品質の良いもの」を作るとされますが、
どの要素も「あちらが立てばこちらが立たず」の要素です。
安全にやろうと思えば時間はかかるし、安くやろうと思うと品質はおろそかになるし。そのさじ加減が非常に難しいです。
そのさじ加減で指摘をする人しない人が分かれます。
それは人によって違うので、現場が変われば人も変わって指摘される内容も変わりますので、一過性のものです。真剣に悩むだけ時間の無駄です。
最初のうちは基本の法令をしっかりと覚えるようにしてください。
では。
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